2020.2.25
中国人訪日観光客の「深度游」が地方創生につながる<後編>

こんにちは。チームビルディングツーリズム事務局の王蘋です。

前篇では「深度游」とはなにか、「深度游」が人気になっている理由のその1を紹介しましたが、続いて、その理由の2と3を紹介させていただきます。

理由2 「コト消費」需要の増加

訪日中国人観光客のリピーター化とともに、「爆買い」時代が終焉になり、

「モノ消費」の代わりに、「体験コンテンツ」を重視した「コト消費」需要が高まっています。

リゾートホテルや温泉旅館といった宿泊や、スキーやスノーボードなどのアクティビティ。

さらに、アニメのロケ地をまわる「聖地巡礼」やお寺や神社に泊まって修行体験をする「宿坊」等々。

このような

「何日間もかけて自分の趣味嗜好に合うコンテンツをゆっくり深く体験する」

という需要が多くの人の心をとらえています。

地方には独自の文化や習慣、郷土料理などその地域ならではの魅力を持ち、人それぞれの「深度游」の目的地として選ばれています。

中国でも大気汚染への関心が年々高まっている中、最近は「洗肺游(自然のいい場所の空気を吸って、肺をきれいにする旅行)」が人気

理由3 「親子旅行」など子供のための旅行ニーズの高まり

「日本はなんて親子旅行しやすい国なんだ」と、中国プチ富裕層向けインバウンド媒体を運営している会社『行楽』の社長、袁静さんが言いました。

日本の自然の良さ、交通の便利、インフラの整備などすべて親子旅行に便利な環境を提供しています。

中国はものすごく子供をかわいいがっている国です。

中国児童産業センターのデータによると、

8割の家庭で子供のための支出が、家計の30~50%を占めています

旅行の目的地を計画する段階でも、「子供のため」という要素が大事に捉われています。

大都市の家族は子供にもっと自然に触れあってほしいとか、文化体験で異なる文化に出会ってほしいなどの理由で日本に旅行に来る人が少なくありません。

このようなニーズから、地方での深度游をテーマとした親子旅行はさらに増えることが期待できます。

中国の旅行口コミサイトのデータより、2018年「親子游(家族旅行)」の人気目的地ランキングには、北海道は1位となっている。その他、シンガポール、プーケット、沖縄、台湾が挙げられた。

中国人獲得が、地方創生につながる可能性

観光白書では「体験型観光コンテンツ」の経済効果はスキー・スノーボードを例として説明しています。

調査によると、スキー・スノーボードを体験した訪日客の一人当たり旅行支出額が22.5万円であるのに対して、体験していない場合は15.2万円にとどまっています。

差額である7.3万円に、スキー・スノーボードを体験した訪日客数88.0万人を掛け合わせて試算すると、

スキー・スノーボード体験による経済効果は約650億円にのぼります。

2019年日本政府観光局(JNTO)の統計によると、

訪日中国人観光客1当たりの消費:209,168円

中国人の「深度游」が盛んな中、この消費をどれくらい地方に分けてもらえるのか重要になってきます。

また、「深度游」の滞在時間の長さ、子供連れの家族旅行が多い(消費人数が多い)という点からみると、そのぶん消費額も大きく増えることが期待できます。

地域ブランディングと「深度游」のターゲット、「深度游」のテーマとの相性が地方への観光送客の要になると考えられます。

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我々は、

「中国企業におけるチームビルディングツーリズムの需要性調査」

を実施いたしました。

非常に興味深く、また期待がもてる内容となっております。是非ダウンロードいただき、ご確認いただければ幸いです。

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「クロス集計版」をご希望の方は、

・現在抱えている課題

・チームビルディングツーリズムに対して期待すること

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事務局にご連絡いただければ共有させていただきたいと考えております。皆様からのお問い合わせをお待ちしております。

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